インデックス
01.大いなる旅発ち
本編 スタッフ ML
02.マリーナの波紋
本編 スタッフ ML
03.火龍の炎
本編 スタッフ ML
04.戦士グレネーダーの魂
本編 スタッフ ML
05.トチロー・不滅のサムライ
本編 スタッフ ML
06.我が友ハーロック
本編 スタッフ ML
07.信ずるべき道
本編 スタッフ ML
08.マリーナ永遠の想い
本編 スタッフ ML
09.悲しみの星
本編 スタッフ ML
10.銀河の涯
本編 スタッフ ML
11.大テクノロジア
本編 スタッフ ML
12.終わりなき闘い
本編 スタッフ ML
13.誓い
本編 スタッフ ML
XX.マリーナ・ストーリー
本編 スタッフ
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コスモウォーリアー零 第10話「銀河の涯」本編

○放送日
テレビ東京
09/07(金) 27:10〜27:40

アニメシアターX (スカイパーフェクTV Ch.729)
09/08(土) 11:30-12:00
09/08(土) 22:30-23:00 [再]
09/12(水) 16:30-17:00 [再々]
09/12(水) 26:30-27:00 [再々々]


ウォーリアス・ゼロ
マリーナ・沖副長
石倉静夫副長補佐
雷菅太砲術長
アクセルーダー新航海長
グレネーダー斎藤ではありません
バトライザー
フェイズ・ブレイカー通信長
海原武士機関長
ゼス・ヴォーダー
ヘルマティア
ヘルキャッスルクルー
ハーロック
ヤッタラン
飲みこまれた惑星の人々

○1回目のCM
・ロッテ パイの実
・ロッテ トッポ
・AT-X
・ユニバーサルポリドール マリンパラダイスDVDシリーズ

○艦橋にて
ゼロ「データベースにも,宇宙天体図にも情報がないのか」
海原「どうにもならんのぉ」
マリーナ「テクノロジアの所在地点がわかりました」
海原「おお,さすが副長!! 切れ者だわい」
マリーナ「座標位置データ,入力します」
アクセルーダー「大マゼラン星雲の近く,ヌールバイス銀河と呼ばれる場所です」
ゼロ「よし,ただちにワープの準備だ」
海原「了解」
アクセルーダー「待ってください」
海原「ん?」
アクセルーダー「ワープで大マゼラン星雲に抜けるためには,どうしてもこの宙域を通過しなければなりません。俗に銀河鉄橋と呼ばれる場所なのですが…」
ゼロ「それがどうした?」
アクセルーダー「この地点は,現在,重力磁場が不安定でワープポイントが確保できない可能性があります」
ゼロ「強引にワープするとどうなる?」
アクセルーダー「時間と空間の歪みにはじきとばされ,永遠に虚空をさ迷うことになるかも……」
マリーナ「バトライザー,銀河鉄橋のデータを」
バトライザー「銀河鉄道の軌道にも入っていて,我々の銀河と大マゼラン星雲を結ぶ唯一の掛け橋です。それから,ここ数日で13隻の輸送船が遭難しています」
マリーナ「ええ!?」
石倉「13隻!? どうしてそんなに……」
ゼロ「まさか,敵要塞のあの超重力で……」
マリーナ「間違いありません。敵も銀河鉄橋を渡ろうとしていたんです。その重力の影響で輸送船が遭難したんだわ」
ゼロ「ワープを使わず,辿り着くしかないのか…」
マリーナ「急ぎましょう,艦長。敵はもうテクノロジアに接近しています」
ゼロ「よし,機関長,エンジン全速!!」
海原「了解。メインエンジン,出力全開!!」

○ヘルキャッスルの脅威
ゼス「あの惑星に生命反応はあるか?」
クルー「あります。宇宙移民が居住区を作っているようです」
ゼス「よし,近づけ。丸呑みにしてやる」

その惑星は大自然に囲まれていた。

子供たち「あはは,あははははは」

子供がかけまわり,老人が釣りをし,若者たちがキャンプをしている……そんな,平和に満ちた星だった。急に風がだんだんと強くなっていく。農夫は,なにかいつもと違うことに気がついたようだった。

農夫「ん?」

空を見上げると,そこにはなにか黒いものがあった。それはモノというより,そこにはなにもない……まるで空に黒く穴が開いたかのようだった。風はさらに強くなり,人を空へ持ち上げてしまう。空へ飛ばされ,空にある黒い穴へ吸いこまれていく……。そう,まるで竜巻に襲われたかのように,遥か空高くへと持ち上げられてしまうのだった。

男性「うわぁぁぁぁぁ!!」
女性「あああ,キャァァァァア」
男性「うわぁぁぁぁ!!」

なにかに捕まって,飛ばされないようにしても,すでに無駄だった。人も動物も,草木も建物も黒い穴へ吸いこまれていく…。さらには大地も崩れ,その星のありとあらゆるものが吸いこまれていく。そして,惑星全体が崩れ,消滅してしまうのだった。

ゼス「ふははははは,これが私の力!! 思い知るがいい!! この宇宙のすべてを私の力で飲みこんでやろう!!」
ヘルマティア「ふぅ……力を手に入れた途端,それに溺れる。ま,仕方ない。もともとがひ弱な種族だったからな」
警備兵「ヘルマティア様,我々はいつでも,あなたのご命令にしたがいます」
ヘルマティア「迂闊なことを申すな。今はあの男が銀河総督なのだ」
警備兵「は」
ヘルマティア「いまは,な」
ゼスさんは実は小物でした。もともとひ弱な種族ということですが,やっぱりミライセリアの王様っぽい人だった人なのかな。同じような顔してたし。

それと,惑星から見たヘルキャッスルの見え方ですが,一応はちゃんと何もない穴のような感じでした。感じ,と表現したのは,実際の絵が,なんか黒い丸に毛が生えたような絵だったから。でも,本来見えないものを描くので,黒い丸を描くしかないんだけれども。

○隕石群を突破せよ!
アクセルーダー「銀河外周軌道に到達しました。もうじき銀河鉄橋です」
フェイズ「10時の方向,飛行物体接近。隕石群です! 距離4000宇宙キロ」
ゼロ「回避できるか?」
アクセルーダー「可能ですが,回避行動によりエネルギーをかなり消耗します」
海原「この先の航海を考えると,エネルギーのロスは少しでも抑えたいのう」
ゼロ「高速で接近する隕石群か……セントエルモ砲のテストにはかっこうの相手なんだが…」
海原「いかん!! あれこそ莫大なエネルギーを消耗する」
ゼロ「わかっているよ。だいたい,セントエルモ砲はまだ調整中だ。こんなところでぶっ放したら,何が起きるかわからんしな」
「すまんですばい。あの暴走以来,調整は続けとっとですが……」
ゼロ「お前を責めているわけじゃない」
フェイズ「距離3000に接近」
「主砲なら何百発でも撃てますばい。吹き飛ばしましょか?」
ゼロ「それでもエネルギーをロスすることに変わりはない」
アクセルーダー「艦長,2分間で結構です,私に火龍を預けて頂けませんか?」
石倉「何を言い出すんだ,越権だぞ」
アクセルーダー「進路を維持したまま回避行動をとれば,エネルギーロスは最小限で済みます」
石倉「え,ええ!? 馬鹿な!! 隕石群の中につっこむっていうのか!!」
アクセルーダー「回避は可能です。ただし,外部装甲のダメージを許容レベル1以下に抑えるために,反応速度コンマ005での操鑑が120秒必要です」
ゼロ「ん,人間には不可能な反応速度だが…」
アクセルーダー「私には可能です」
ゼロ「わかった。これより,2分間,航海長の判断で火龍を動かしてくれ」
石倉「ええ!? か,艦長!!」
ゼロ「どうした,何か問題でも?」
アクセルーダー「通信長,サポートを頼む。レーダーのデータを送ってくれ」
フェイズ「了解」
石倉「いえ,なんでもありません」
フェイズ「隕石群データ,送信開始」

フェイズがアクセルーダーへデータを送る。01010101……。それをもとに,アクセルーダーは隕石をよけていく。

「たいしたもんですばい。人間ではこげんに行きませんばい」

感心する雷と石倉。

アクセルーダー「隕石群,脱出しました」
「おお,おみごとですばい!!」
アクセルーダー「少しは見なおして頂けましたか,副長さん」
石倉「あ,いや,その…俺はもともと……んっん,確かに素晴らしい操縦でした,航海長。通信長」
ゼロ「よし,この調子で一気に銀河鉄橋を渡るぞ」
送ったデータが0と1の羅列でした。0が宇宙空間で,1が隕石かな。しかしなにも0と1をそのまんま送らなくても(笑) とりあえずそのデータをそのまま自分に取り込んで処理したほうが良さそうな感じがしました。
ま,わかりやすいっちゃーわかりやすい……あ,いや,ヤバイヤバイ。やっぱ010101…はダメでしょう。10話も見てると変な表現に慣れて来ちゃって怖い。

ま,それはともかくとして,今回のテーマはどうも,機械化人と生身の人間のようですね。機械化人にしかできないこと,機械化人にできないこと,生身の人間にできないこと,生身の人間にしかできないこと。それがきちんと描かれていたと思います。そして,雷・石倉と機械化人との間の溝を埋めてくれたお話でした。
でも,それで溝が埋まっちまうなんて,いままで機械化人をどう評価してたんだろう…。

○銀河鉄橋
火龍は銀河鉄橋へ突入した。だが,火龍内では異変が起こっていた。

クルー(機械化人)「うう……」
クルー(人間)「おい,どうした」
クルー(機械化人)「なんだか気分が悪い……」
クルー(人間)「無理するなよ。医務室で診てもらえ」
クルー(機械化人)「ああ…」
クルー(人間)「おーい,誰か手のあいてるヤツ!!」
クルー(機械化人)「ドクター,診てくれ。なんだか頭がふらふらする………あ………」

医務室には同じように気分を悪くして倒れている機械化人がたくさんいた。

ドクトル「少し待っていてくれ。順番に診る」

一方,艦橋では。

石倉「すごいな……こんなに濃いガス雲は見たことない」
ゼロ「磁気嵐か…だいぶ強いようだな。大丈夫か,航海長」
石倉「航海長? 航海長!?」
アクセルーダー「な,なんでしょう」
石倉「具合でも悪いのか?」
マリーナ「少し休憩しては?」
アクセルーダー「いえ,大丈夫です」
ゼロ「無理するな。休むのも任務の一部だ」
フェイズ「ドクターより艦内通信です」
ゼロ「ゼロだ」
ドクトル「艦長,もしや今,磁気嵐の中を通ってないか?」
ゼロ「そうだ。稲妻に,火花まであがっている。かなり激しい場所だ」
ドクトル「即刻ひき返せ。このままでは機械化人が全員おかしくなってしまうぞ。磁気嵐と雷からの電磁波にやられているんだ。記憶中枢のメモリーをふきとばされるおそれがある。動力回路にも悪影響が出始めている」
ゼロ「本当なのか」
ドクトル「私自身もいつまで正気を保てるかわからない」
アクセルーダー「ひき返しましょう,艦長。艦長!!」
フェイズ「うう……」
アクセルーダー「わ,私は……死にたくない!! ひき返すぞ!!」
石倉「おい,待て,勝手な行動は!!」
アクセルーダー「うるさい,離せ!!」
石倉「艦長の命令が…!!」
アクセルーダー「わかってる,わかってるぞ。お前は俺たち機械化人を嫌っていたからな! 俺たちがおかしくなっていくのが面白いんだろう!!」
石倉「違う!! 俺はそんな!! うわっ」

航海長の急激な操縦で,艦が旋回。一同,よろける。

ゼロ「航海長を止めろ!!」
アクセルーダー「な,なにをする!! たとえ艦長といえども,ここは,わ,わたわたわたわたしの職務…」
フェイズ「レーダーに異変!!」

一同,何事かと思い,フェイズのほうを見る。

フェイズ「ありません!!」
石倉「だったら黙ってろ!! 今は冗談を言ってる場合じゃ…!!」
フェイズ「わかりました,黙りましょう。ええ,黙りますとも。私はもう一言もしゃべりません。頼まれてもしゃべらない。静かにしてるでしょう。ほら,なんとか言ったらどうなんだ!!」

フェイズは,急におかしな言動をし,サブエンジン制御用のパネルをドンドンと叩き始めた。サブエンジンの出力が上がっていく。

海原「おい,そこに触っちゃいかぁん!!」
整備兵「機関長!! サブエンジンはメンテ中です」
海原「わかったぁ」
整備兵「中に整備兵がいるんです。急に出力をあげたら焼け死んでしまいます。機関長! 応答願います,機関長!!」

機関長がフェイズを抑えようとするが,なかなか抑えられない。そこへドクトルが艦橋へ現れた。フェイズのもとへかけつけると,暴れているフェイズをつかむ。

ドクトル「許してくれ,緊急事態だ」

そう言うと,フェイズの胸をさらけ出し,胸のメーターを手で割って,中の回路を切断。フェイズはそのまま崩れるように倒れた。

ドクトル「医務室に連れていってくれ。早く!!」
機械化人がおかしくなってしまうような電磁波が火龍内へ入ってきてるということは,火龍のシステム自体もヤバそうです(これはあとの描かれていたので一安心)。ついでに,防磁対策がされてなかったということになりますね。山口技術中佐,手抜きッスか(笑)
どの程度の電磁波が火龍内へはいってきてるかわかりませんが,もし強いなら生身の人間にも少なからず影響が……。

さて,航海長ご乱心ですが,死にたくないという気持ちはよくわかる。わかるんですが,なんとなく展開が3話そっくりなのが気にかかりました。このままアクセルーダーがフェードアウトしてしまうのではないかと思ってしまった。もしかして航海長の座席は呪われているのではないか,と。野原茂元航海長はいったいどこで何をしているのでしょうか。そういえば,オープニングにもいなくなっていたような……。オープニングといえば,ミーくんらしき猫はいつ出てくるのだろう。

通信長のご乱心,これは面白いです。ここまで壊れさせるのも思い切ったことですが,好感もてます。さてこの場面でわかったことといえば,普段はエンジンルームに人がいないということですね。以前,エンジン出力が上がった状態だと整備兵が死んじゃうんじゃないかとツッコミしましたが,本当に死んじゃうようです。

そして,ドクトルが艦橋に登場。これは笑かしてくれました。いきなり胸のメーターを割るし,何するのかと思えば,コードを切断。グラップラー刃牙が好きな私としては,これは鎬昂昇の紐切りにしか見えませんでした。やりますな,ドクトル。

機関長がフェイズを抑えようとするが,なかなか抑えられない。そこへドクトルが艦橋へ現れた。フェイズのもとへかけつけると,暴れているフェイズをつかむ。
ドクトル「許してくれ,緊急事態だ」
そう言うと,フェイズの胸をさらけ出し,めくるめく甘美な世界へと引きずり込むのだった。第1話より山口技術中佐は語る……火龍は男の艦なのだ,と。
ほんのジョークです(笑)

○2回目のCM
・GHQのCM
・白鳥英美子のCM
・AT-X

○医務室にて
アクセルーダー「は,離せ!!」
ドクトル「すまん」

ドカ!! 胸のメーターを割る。

ドクトル「いまのところ,メイン動力を緊急停止させるしか方法がない。記憶中枢回路にアクセスがあるたびに誤作動を起している。わかっているのか。いくら機械化人でも,メイン動力を止めるのがどれほど恐ろしいことか…」
ゼロ「動力炉の配線を繋ぎなおせば,みんな元に戻れるんだな」
ドクトル「ひき返す気はないということか」
ゼロ「そうだ。どうしてもテクノロジアに行かねばならん」
ドクトル「機械化人クルーの力なしで,この荒海を渡れるのか」
ゼロ「きっと渡ってみせる。俺を信じてくれ,ドクトル。石倉,石倉!!」
石倉「あ,はい」
ゼロ「先に戻ってくれ。艦橋を頼む」
石倉「はい」
マリーナ「私も機能を停止するべきでしょうか」
ゼロ「体に不調は?」
マリーナ「ありません。でも……」
ドクトル「おそらく,マリーナは大丈夫だ」
ゼロ&マリーナ「なぜ?」
ドクトル「私達とは体の仕組みが違うからだ。おそらく体の中の液体が,外の影響から守っているんだろう。だが,この先も安全とは言い切れない。彼女にも危険が生じる可能性がある。それでも行くかね,艦長」
ゼロ「副長,どうやってテクノロジアの場所を調べた? 宇宙天体図にさえ載っていない星だというのに…」
マリーナ「申し上げにくいのですが,ハーロックに通信を入れて聞き出しました」
ゼロ「なに!?」
マリーナ「テクノロジアに銀河中の意志ある者達が集うというなら,ハーロックも必ず向かっていると思ったのです」
ドクトル「しかし,知らなかったとはいえ,我々はハーロックと戦ってきたんだぞ。その情報は信じられるのか?」
ドクトル「我々をここへ誘いこむワナかも」
ゼロ「いや,ハーロックとはそんな男ではない。我々を信用しなければ,何も教えないだろう」
マリーナ「私達は,共に戦うべきです」

ドクトルは自分のメーターを割る。

マリーナ「!?」
ゼロ「ドクトル!?」
ドクトル「こいつを繋ぎなおしてくれ。そうしたら,私が全員を元に戻す。艦長,君達人間にもしものことがあったら,もう我々を目覚めさせる者はいないんだぞ」
ゼロ「きっと元に戻してみせる。みんなの命,俺に預けてくれ」
ドクトル「信じているよ,艦長。君はやると言ったことは必ずやりとげる男だ」
ゼロ「ありがとう」

ドクトルはコードをひきちぎると,倒れこんだのだった。
石倉に対して。
艦長は副長とくっついてしまったので,航海長に乗り換えた。ような感じのベッド際の石倉くんだった(笑)

ドクトルに対して。
自分のだし,ぶち切らなくても普通にプラグはずそうよ。…と思った。ぶち切ると,くっつけるの大変なんだぞ。

○銀河鉄橋を人の手で渡る
ゼロ「テクノロジアへ向かう。なんとしてでもここを切りぬけ,機械化人たちを蘇らせるんだ!!」
石倉「レーダーシステムイエロー,シャットダウンします」
マリーナ「自動操縦システムイエロー,手動に切り替えます」
「とほほですばい。こいだけの人数で手動操縦ばやるっちゅーとは」
ゼロ“なぁに,機械化人にあれほどの影響が出てるんだ。火龍のコンピュータも無事では済まないと思ったが……”
ゼロ「グレネーダー,聞こえるか? すぐに艦橋に来てくれ。他のクルーは艦内をまわって,人手の足りない部署を応援してくれ」

機関室。

海原「ん? すまんな。すぐ起してやるからな,待っててくれ」

艦橋。

グレネーダー「なんだぁ,この視界の悪さは。俺ぁ,艦なんて動かしたことねぇんだがなぁ」
ゼロ「なぁに,お前は戦闘機乗りとしても一流なんだ」
グレネーダー「まぁ原理は同じだが。それにしても操縦系統が違いすぎるなぁ……なんだこりゃ?」

ポチっとな。

石倉「それは急制動装置だ,勝手に触るな!!」
グレネーダー「なんでこんなにスイッチが多いんだ?」
海原「速度はこっちで調整するから,進路を頼むぞ」
グレネーダー「まっすぐ進むとは限らねぇぜ?」
ゼロ「誤差2度以内で頼む」
グレネーダー「了〜解。あれを目標にするか。データを見してくれ」
マリーナ「あなたは平気なの?」
バトライザー「好き好き好き,いい女」
ゼロ「いつもと同じだな」
バトライザー「マリーナ,いい女,いい女」
マリーナ「やっぱり変です。様子がいつもと違います」
バトライザー「私は艦長の気持ちを代弁しています」
ゼロ「なに!?」
バトライザー「(聞き取りできませんでした)」
グレネーダー「すんげぇ,ガスだな…」
石倉「障害物がないだけましか…」
グレネーダー「…とも言えねえぜ。見ろよ。帯電して寄ってきてるにしても,デフリが多すぎる。なにかあんのかもしれねぇぜ」
海原「艦長!! やはりエンジン出力が不安定です。直接行って調整したいのですが…」
ゼロ「頼む。雷,この状態で主砲は撃てるか?」
「細かい照準は無理ですばい」
ゼロ「準備しておいてくれ。何かあるかもしれん」

眠くなる雷。

「う………ん……ん……」
グレネーダー「大丈夫か?」
「いや,すまんですばい」
グレネーダー「あとどのくらいかかんのかな」
石倉「丸一日はかからないと思うんだが…」
「丸一日は勘弁して欲しいですばい。こいだけの人数で手動操縦っつーとは…」
マリーナ「艦長」
ゼロ「何だ?」
マリーナ「はっきりしないのですが,水平方向11時に何かあります」
ゼロ「何か!?」
マリーナ「エコー拾いました。空気を含む空間が存在します」
グレネーダー「11時っつったら,目標にしてる恒星の方向だぜ? ん? あ!?」
石倉「!?」
マリーナ「ステーションの残骸です!!」
ゼロ「回避しろ!!」
グレネーダー「無理だ,間に合わねぇ!! 減速してくれ!!」
海原「今はだめだ!! 今減速したら二度と元へ戻せん!!」
ゼロ「雷,主砲発射!! 進行方向そのまま狙え!!」
「了解!! 発射!!」

ステーションに主砲直撃。そのまま破壊した部分を通過する。

グレネーダー「うおおおぉぉぉぉぉぉお!!」
石倉「抜けた!!」
グレネーダー「ふぅ…」
やはり火龍のシステムにも影響ありましたか。
しかし,グレネーダーしか操縦する人がいないってのも火龍ってすごいなぁ。あるいは,これくらいしかグレネーダーの出番がない,とか。そういえば,出番ないなぁ……。

急制動装置ついてたんですね。以前,エンジンが急停止したときに,なぜか火龍も一緒に止まりそう(慣性の法則が無視された瞬間)だったから,無いんだと思ってました。

突然現れたステーション。ガスによる視界の悪さと,ここら一帯の異常な電磁波によりレーダーが不調なのとが合い重なった出来事でした。近くに恒星があるので,比較的明るい場所ですが,運が悪かったってことで。

○ボロボロだね
警告音

マリーナ「艦内気圧低下!!」
ゼロ「馬鹿な!! この火龍の装甲に亀裂だと!?」
マリーナ「磁気嵐の影響で一部に金属疲労が起きているものと推察します」
「さっきのステーションも,やけにもろかったですばい」
マリーナ「シャッター作動しません。自動修復システムもダウンしています。このままではあと10分で居住区にも影響が出ます!!」
ゼロ「だめなのか? まさか火龍のシステムがここまで……」
グレネーダー「諦めんなよ!! 機械が動かないなら,人間の手でなおせばいい!! 俺が行くぜ!!」
ゼロ「この状況で船外活動など許可できん!!」
グレネーダー「危険は承知の上だ」
ゼロ「いやだめだ。自殺行為だ」
グレネーダー「関係ねぇ!!」
石倉「自分が行きます」
ゼロ「!?」
グレネーダー「!?」
石倉「この状況では,お前の操縦の腕が絶対必要なんだ。艦長も副長も機関長も雷も,みんな専門家だ。俺ならここを離れても影響は少ない。船外活動に行けるのは俺しかいない。副長補佐の肩書きなんて誰でもつけられます」
ゼロ「いかん!! 危険すぎる」
マリーナ「艦内気圧さらに低下。あと5分で,危険なレベルに……」
石倉「たとえどんな危険をおかしてでも,俺は火龍を守ります。俺達は生き残らなければなりません。でなければ,誰が機械化人たちを目覚めさせるんですか!! せっかく航海長ともわかりあえるようになったのに…このまま別れが来るなんて……俺は,イヤです!!」
ゼロ「わかった。船外活動を許可する。損傷個所を調べて,漏れを止めてくれ」
石倉「了解しました!!」
ゼロ「もう一つ!! 絶対に死ぬな。この火龍にお前は一人。代わりはいないんだ」
石倉「はい」
ゼロ“なんとしてでもここを切りぬけ,機械化人たちを蘇らせるんだ。そして,きっとテクノロジアへ…”

船外活動。プラスチック爆弾(のようなもの)でささった物体を周辺から爆破し,除去。

マリーナ「時間がありません」
ゼロ「石倉を信じよう。俺達は俺達にできることをやるんだ」
「白状しますばい。おいは休みたくて機械化人に仕事ば押しつけたことがあります。後悔してますばい」
海原「次は右のスイッチ」

船外活動の続き。破損個所をパテ(じゃないって(笑))で埋めて補修。飛んできたデフリが石倉の右手に直撃。

石倉「うっ(痛)」

一方,艦内。クルーが息苦しさを感じている。

クルー「はぁはぁはぁ,あ………」

艦橋。苦しそうなマリーナ。機能も低下し,自らの体をカモフラージュすることができなくなってきている。

ゼロ「自分の部屋にいって休め」
マリーナ「平気です,艦長」
ゼロ「しかし,このままではみんなに…」
マリーナ「かまいません」

船外では,補修作業が完了。

石倉「よし!!」
マリーナ「艦内気圧上昇,空気漏れは止まりました」

石倉が艦橋に戻ってきた。

ゼロ「よくやってくれた。少し休め」
石倉「済みませんが,そうさせて……」
ゼロ「石倉!!」
海原「エンジンは万全じゃ。もう心配ないぞ!!」
グレネーダー「やれやれ……お!? 嵐は抜けたようだぜ」
マリーナ「!? テクノロジアが映ります」
ゼロ「あれが,テクノロジア…生きとし生ける者たちの最後の希望……。よし,敵を倒し,ハーロックとの決着をつけるぞ」
海原「まだやるのか!?」
ゼロ「当たり前だ。あいつに借りを作ったままでは,俺の気がおさまらん」
マリーナ「ふふ」
自動修復システムなんてものが搭載されていたんですね。これは,どんなにボロボロにやられても次の週にはなぜかピンピンの状態になってたり,すごい時には場面が変わっただけでいつのまにか戦艦が修復されているという,真田さんのォォ科学力はァァ世界一ィィィ!! って感じのことが可能なのかな。

ところで,金属疲労はいいんだけど,ここって“銀河鉄道も通る”はず。銀河鉄道は大丈夫なのだろうか。

あと5分で危険なレベルに……
石倉くんが艦橋を出て宇宙服に着替えて破損個所である艦体前方に辿り着く前に5分過ぎちゃうような。

ゼロ「絶対に死ぬな。このオレにお前は一人。代わりはいないんだ」
どうしてもこういうネタに走りやすいセリフとかシチュエーションが多いんよ。

破片がささったところに行くのはいいんですが,石倉くん,艦内だからって安心しちゃいけませんぞ? そこから空気が思いっきり漏れてるんだから,その場所の風の流れは急激に穴のほうへ流れているはずだし,酸素濃度も低いはず。ちゃんと顔のところは閉めよう。それとデフリが石倉くんの手にぶち当たりますが,その程度でいいんだろか。

○最後のCM
・バンダイビジュアル フィギュア17 DVD&ビデオ
・バンダイビジュアル フィギュア17 DVD&ビデオ
・AT-X

○【予告】
不気味に迫るヘルキャッスル。傷ついた火龍で立ち向かう方法はあるのか? 希望の星テクノロジアに,戦いの火蓋が切っておとされた。
次回コスモウォーリアー零「大テクノロジア」お楽しみに。

○ちょっとした感想
おお!! 次回はハーロック,ヤッタラン,エメラルダス,トチロー,トリさんが登場。
そして,メカは火龍のほか,デスシャドウ号に,エメラルダス号に,そしてゲーム版でいうところの火龍護衛艦隊が総登場の予感!! これは結構楽しみかもしれない。


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