インデックス
01.大いなる旅発ち
本編 スタッフ ML
02.マリーナの波紋
本編 スタッフ ML
03.火龍の炎
本編 スタッフ ML
04.戦士グレネーダーの魂
本編 スタッフ ML
05.トチロー・不滅のサムライ
本編 スタッフ ML
06.我が友ハーロック
本編 スタッフ ML
07.信ずるべき道
本編 スタッフ ML
08.マリーナ永遠の想い
本編 スタッフ ML
09.悲しみの星
本編 スタッフ ML
10.銀河の涯
本編 スタッフ ML
11.大テクノロジア
本編 スタッフ ML
12.終わりなき闘い
本編 スタッフ ML
13.誓い
本編 スタッフ ML
XX.マリーナ・ストーリー
本編 スタッフ
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コスモウォーリアー零 第9話「悲しみの星」本編

○放送日
テレビ東京
08/31(金) 27:10〜27:40

アニメシアターX (スカイパーフェクTV Ch.729)
09/01(土) 11:30-12:00
09/01(土) 22:30-23:00 [再]
09/05(水) 16:30-17:00 [再々]
09/05(水) 26:30-27:00 [再々々]


ウォーリアス・ゼロ
石倉静夫副長補佐
雷菅太砲術長
マリーナ・沖副長
アクセルーダー新航海長
グレネーダー斎藤ではありません
バトライザー
フェイズ・ブレイカー通信長
海原武士機関長
ゼス・ヴォーダー
ヘルマティア
ヘルキャッスルクルー
ハーロック
メーテル
機械化兵のみなさん

○1回目のCM
・GHQのCM
・白鳥英美子のCM
・AT-X
・ユニバーサルポリドール マリンパラダイスDVDシリーズ

○眠る議長
議長は寝ている。昔の夢を見ている。

女友達「あはは,あはははは」

友達が顔の仮面を取ると,その中には回る歯車が。それを見て議長(子供)は驚く。友達が蝶を手ではたいたところで目が覚める。

○火龍艦橋にて
マリーナ「艦長,ちょっとこれを。今までのデスシャドウ号によると思われる輸送船襲撃ポイントですが……ちょっと不自然じゃないですか?」
ゼロ「議長,これを。最近のデスシャドウの襲撃には偏りが無い。いや,正確には距離時間無関係にあまりにも満遍なく出没しすぎている。宇宙時間0時17分のS709ポイントから次の襲撃まで,この間わずか24宇宙分。さらに次の地点まではほんの13宇宙秒。そんなバカなこと!! ここにいたっては,ほぼ同時刻に4箇所襲撃。しかも,送られてきた映像はどれも確かにデスシャドウ号。ハーロックはワープ航法の限界を超えるシステムでも手に入れたというのですか。何が起こっている。総督府は何を隠している。俺に何をさせようとしているんだ」
議長「言葉がすぎます,ゼロ。銀河総督府の意向は火龍によるハーロックの討伐。そして私が命じたのは多発するデスシャドウ号と見られる戦艦による輸送船襲撃事件の収拾」
「なんね,同じことばい」
マリーナ「しっ」
議長「ゼロ,一つでも多くこの事件を解決して…」
「おかしな言いかたばい。1つもなんも,デスシャドウ1隻倒せば事件ば解決ばい」
マリーナ「襲撃しているデスシャドウ号は1隻じゃない!?」
よく練られてるな,と思った議長のセリフ。同じことを言っているようで,暗に違う意味が込められている。議長は,ハーロックを倒せと言っているわけではないのですな。議長,あなたもなかなかのワルよのう。

ところで議長との会話中,ゼロの口が大変な事態に!! 「いや,正確には距離時間無関係に」の“いや”と“正確には”の間のセリフのない部分で,何コマ分か,口の部分がごっそり抜けてます。ウソ〜んと思った人は,コマ送りで見てみてください。普通に見てても違和感があるので,気がついた人も多いかと思いますが。

○デスシャドウ号!?
警告音。

石倉「火龍後方に大型戦艦接近!!」
ゼロ「船種は?」
石倉「デスシャドウ号です!!」
ゼロ「ステルスモード始動!!」
海原「ステルスモード始動!!」
石倉「艦影モニターできます」
海原「こいつは!!」
「デスシャドウ号ばい!! 攻撃ば!! やっこさん,まだ気づいておらんばってん」
ゼロ「いや,気になることがある。ソナー照射!!」
海原「パルス発信,ノックします。ん? 中に動くものが…周波数から言って,機械化人!?」
ゼロ「何!?」
海原「しかしこんなタイプははじめてじゃ。5…6…10や20じゃない…こりゃいったい…」

警告音。

海原「ん?」
石倉「周囲より無数の機影接近,すべてこのエリアに向かっています」
ゼロ「球体航行図を火龍,センターへ」
石倉「火龍を中心に,半径5万宇宙キロを表示します」
「見つかったとね?」
海原「ステルス機能は有効じゃ」
石倉「火龍攻撃にしてはこの数は異常だ。この場所で何かあることに間違い無い。しかし,なんて数だ!! そろそろ映像で確認できます」
ゼロ「メインモニターへ」

そこには,無数のデスシャドウ号が,火龍の周りに存在していた。

マリーナ「デスシャドウ!?」
石倉「ハーロックだ!! このままだと完全に包囲されます」
ゼロ「引き続き,ステルスモードで潜航」
石倉「し…しかし…!!」
「いったい,どれが本物のハーロックばい?」
ゼロ「議長!! これはあんたが望んだことか!! これを見ろ!!」
議長「これは…」
ゼロ「知っていたんだな。俺達がデスシャドウを撃ち落としたら,他の賞金稼ぎたちにだって知れ渡る。いいのか? 別のデスシャドウが目撃されても。総督府が偽のデスシャドウを使って人間狩りをしていたことが,全宇宙に知れ渡るぞ!!」
議長「私からは何も言えない…」
ゼロ「議長!!」
議長「ただ,襲撃事件の収束,これは急務です。頼みましたよ,ゼロ」
ゼロ「議長!!」
石倉「本当ですか!? 今の話…」
アクセルーダー「総督府が人間狩り…」
フェイズ・ブレイカー「では,我々がやってきたことは…」
「悪の片棒かつぎね!!」
ゼロ「火龍を俺に与え,ハーロックの討伐を命じた…ここまではたぶん言葉通り…」
石倉「あんな連中にダマされていたなんて…じゃ,なんのために我々は……」
海原「全くの無駄骨か…」
ゼロ「俺はそうは思わない。直接の指示は議長からだ。その中に彼女の,何か意思が託されていたとするなら…あるいは…」
フェイズ・ブレイカー「あの人が連邦を裏切っていたと?」
「信じられん! あんな連邦の象徴みたいな愛想のなか女ばい」
マリーナ「だからこそ,なのかも……」
石倉「!?」
マリーナ「そっけなくシンプルな言葉だったからこそまぎれこめた,反逆の刃を…。いままであたしたち,むやみに人や機械化人を殺めてきたかしら? それとなく作戦の選別はなされていた…!? あたしは信じたい…彼女の…議長の気持ちを…」

○議長さん,いっぱいいっぱい
議長さん,夢を見ている。

夢 シーン1
女友達「結婚して子供もできて,すっかり先を越されちゃった…。私にあるのは永遠の命だけよ。それだけね」

夢シーン2

「マ……マ……」

機械化した自分の子供を見て驚く議長。夫のところへ行くも,すでに機械化。

議長(若い)「あなた!?」
女友達「気に入っていただけた? 私からのプレゼント」

夢シーン3
「育児放棄か。人間とはなんと合理性の低い存在なのか」

議長は目を覚ました。目の前に自分の子供(機械化)が立っている。発砲。それは幻覚だった。

秘書「どうなされました?」
議長「なんでもない,少し休む。あなたも一息つきなさい」
秘書「は」
秘書「失礼します。気付けのお酒です」
議長「気を使わせてしまったな…」
秘書「いえ…」
議長「ありがとう。あなたはよくつかえてくれた」
秘書「秘書として当然のことです」
議長「ずっと1人だと思っていた…」
秘書「何をおっしゃいます。私は常に議長と共に。彼らはきっと強いお力となることでしょう」
議長「ゼロ…!!」
秘書「あ…失礼しました。言葉がすぎました」
議長「そうかもしれない」
秘書「は?」
議長「この星の命運はあなたが握っているのよ」

○敵,出現
石倉「前方に1.7度の温度上昇確認。重力の偏りが見られます」
フェイズ・ブレイカー「時空曲解」
マリーナ「虚数空間発生!!」
石倉「あの時と同じだ。超重量の巨大な物体がワープアウトします。冗談じゃない! 巻きこまれるぞ!!」
石倉「対象物,ワープアウト」
マリーナ「すごいパワーで引き寄せられています」
ゼロ「エンジン出力全開!!」
海原「出力全開!!」
マリーナ「だめです,回避できません!!」
ゼロ「全機能停止!! すべての出力をエンジンにあてろ!!」
海原「全機能停止!!」

火龍艦内の照明がすべて消える。

「あ…」
グレネーダー「お?」
海原「なんとかこらえておるが,このままでは船体も燃料も…!!」
「ブラックホールでもあるとね!?」
フェイズ・ブレイカー「周囲の戦艦も軒並み吸い寄せられていきます」
「なんね,あれは!?」
石倉「間違い無いあの時のヤツだ。今度こそ正体をつかんでやる。でたらめだ!! 超重力の中に安定した状態で物体が存在しているなんて!! まるでブラックホールを身にまとっているようだ」

そのころ,火龍の前に出現した敵の要塞では…。

ゼス・ヴォーダー「ふん。ハエがひっかかったようだな。このまま取りこんで機械化兵の部品にしてやる」
ヘルマティア「待て。火龍にはもうひと働きしてもらう」
ゼス「いつまでも火龍でもなかろう。もはやテクノロジアこそが急。あれを捨て置くわけにはいかん」
ヘルマティア「それでもハーロックはバカに出来ない。こちらの手にあるゼロは,我々の持つ数少ない生身の人間の手駒。駒が人間であるが故,ハーロックの決断はわずかばかり鈍る。ハーロックとはそういう男だ。そのわずかな迷いにこそ,つけいるスキができる」
ゼス「ふ…果たしてそれほどの男なのか? あまり敵を買いかぶるな。お前の取り越し苦労ではないのか?」
ヘルマティア「買いかぶりですめばそれでいい。その結果もたらされるものは,何を投じても安いものだ」
クルー「まもなく全機,収納完了します」
ヘルマティア「よし。進路,大マゼラン星雲,テクノロジア」

ふたたび火龍。

石倉「目標転移開始。まずい,引力,解放されます!!」
マリーナ「ああ!!」
「いったいどげんしたと!?」
バトライザー「重力源が消失しました」
「どかんね〜」
バトライザー「起してください」
フェイズ「あの戦艦の群れは…」
石倉「すべて吸いこまれたのか?」
海原「まるで幻でも見ていたようじゃ」

○2回目のCM
・ロッテ MINT BLUE
・ロッテ BLACK BLACK
・AT-X

○積み荷の正体
ゼロ「被害は?」
マリーナ「機体スキャン完了。第5,17,23,58ブロックにて装甲剥離。方位磁針に磁場残留。誤差0.02。帯磁,誤差0.0000062。許容レベルに修復」
石倉「艦長,前方に航行を続ける艦があります」
ゼロ「デスシャドウか?」
石倉「そのようです」
ゼロ「ステルスモード再始動。追尾」
海原「ステルスモード再始動」
アクセルーダー「まもなく惑星オルバース,引力圏に入ります」
石倉「ヤツめ。こんな辺境に何のつもりだ。艦長!! ヤツに動きが!! なんだ? なにかを投棄しているような……モニターに送ります」
石倉「ヒトだ!!」
マリーナ「死体!?」
海原「なんじゃ…とぉ!?」

“お前…あの輸送船の積荷が何だったか知らないのか?”
ハーロックの言葉を思い出していた。

石倉「ハーロックの名を借りて,デスシャドウになりすましてまでやっていたことがこれか!! ヒトを…ヒトをこんなっ!! 艦長!! 攻撃命令を!!」
ゼロ「だめだ!!」
石倉「!?」
ゼロ「航海長,前方の艦にギリギリまで詰め寄れ」
フェイズ「了解」
ゼロ「通信長,投降を呼びかけろ」
アクセルーダー「はっ」
ゼロ「応答なき場合,3秒後に攻撃行動。撃沈後の機体調査をもって作戦完了とする」
マリーナ「先方の艦,投棄作業を完了。帰還行動に移る模様です」
フェイズ「応答ありません」
海原「主砲発射!!」
マリーナ「目標撃破。これより着陸準備に入ります」
輸送船の中身がとうとう明らかになりました。 予想通りっちゃー,予想通りな感じですが, とりあえず石倉くんがアツかったですねぇ。

オルバースとは。
昭和44年に別冊漫画アクションに掲載された読切作品のタイトル,かつ登場人物の船長の名前。この作品はサンコミックス「火星令嬢」収録。

○惑星オルバースにて
惑星オルバースに着陸した後,一向は調査を行うため,外に出た。

「う〜,縮こまるばい」
マリーナ「心まで凍えそう…」
マリーナ「キャァ」
ゼロ「どうした?」
石倉「ここは…」
ゼロ「さっき投棄されたものではないな」
アクセルーダー「ここの大地はヒトの体で埋め尽されているのか…」
マリーナ「う……」
アクセルーダー「あ…」
マリーナ「ご…ごめんなさい…」
「人様の上ば,またいで通ったら,バチがあたるばい」

黒っぽい生命体のようなものに,一行は囲まれてしまった。攻撃を仕掛けてくる黒い生命体。

石倉「な…なんだ!?」
グレネーダー「こいつら一体…」
マリーナ「機械化…人…?」
アクセルーダー「待て,お前たちとは戦いたくない」
グレネーダー「どぉりゃぁぁぁ。何をしている!! 迷うな!! こいつら普通じゃない。気を抜いたら全滅するぞ!! みんな伏せろ!!」

グレネーダーの一斉掃射 (ゲーム版でいうところのコスモガトリング砲)が炸裂。

石倉「なんだったんだ!? ヤツら…」
アクセルーダー「彼らからは,一切感情のようなものは感じられませんでした。私達の仲間とも…思えません」
石倉「艦長,ここは危険です。戻りましょう」

ゼロは丘の上に人影を発見,そこへ向かった。

石倉「艦長,どちらへ」
マリーナ「続きましょう」
石倉「はい」
グレネーダーだけ,普通の格好をしている。寒くないんか(笑) まぁ,私も人のことは言えないが。

マリーナ「う……」
つわりじゃないよ(笑)

○メーテル登場
先ほどの人影は女性だった。1人,墓石のようなところで何かを祈っている。

石倉「艦長!!」
マリーナ「泣いている…」
「ん? 泣いてる? あん人,声も涙も出しとらんばい」
マリーナ「心が……この星も,あの人も悲しみに包まれているよう…」

ゼロはその女性へと近づき,話しかけた。

ゼロ「私は地球連邦独立艦隊司令ウォーリアス・ゼロ」
メーテル「私は…メーテル」
ゼロ「女性が1人で来るには,ここはあまりにも…」
メーテル「確かにそうですが…ここはあまりにも悲しい。けど,悲しいからこそ私はここに来ずにはおられませんでした。あなた方はなぜここに?」
ゼロ「我々は輸送船を襲う海賊ハーロックの討伐を命じられております。彼の艦をこの星にて撃沈。しかし…」
メーテル「艦に彼の気配はなかった…」
ゼロ「ええ,ですが,なぜそれを?」
メーテル「ハーロックがそういうことをする人間でないことは,宇宙を旅する者なら誰だって知っている。そうでしょう?」
ゼロ「え…ええ,確かに。撃沈した艦もハーロックのものでは…それに…あれは……」
メーテル「人は…人はなぜ生きるのでしょう。なぜ死ぬのでしょう。人はなぜ永遠の求めるのでしょう。そして……その先になにがあるのでしょうか。あるのはただ悲しみと絶望だけ……そう,思いませんか?」
ゼロ「俺は,俺には難しいことはわからない。ただ…」
メーテル「ただ?」
ゼロ「ただ…俺はあなたのようには思っていない。確かに,いま世の中には何もない。日々時を追うごとにさまざまなものが失われていく。繰り返し作らるのはミサイルや弾薬類ぐらい。毎日の時を埋めるのは戦いだけだ。俺もこいつらも,そうやって生きてきた。けど,あるんじゃないか? この戦いの先に,俺達は希望というものの存在を感じて,期待しているんじゃないか? 俺の艦には人間も機械化人もいる。たまにはいざこざもあるが,それゆえに,それは人間的であると思う。永遠の命を持てる者。永遠に生きねばならぬ者。同じ事だ。争う必要など,本来きっとないのだ」
メーテル「そうかもしれません。きっとそうなのでしょう。けれど,運命の糸はあまりにも複雑に絡み合いすぎて…あまり時間は残されていません。気が遠くなるような糸を1つ1つほぐしていかなければならない」
ゼロ「ほぐすさ。心の糸はきっとほぐせる。ただ……」
メーテル「心無いものはほどけない…」
ゼロ「教えてくれ。彼らは一体なんなんだ?」
メーテル「あなたも,見たのですね」
「人ば,平気で捨てとったばい。許せんばい,あん連中」
メーテル「彼らは……人間です。彼らはこの星に眠る人々」
マリーナ「そんな…それじゃ」
メーテル「人間狩りの犠牲者です。彼らはここに眠る人々のなれの果て」
ゼロ「バカな!!」
メーテル「苦しみも,喜びも,もう何も感じない。ただの操り人形…」
マリーナ「ひどい…」
「誰ね,その黒幕は!! あんたなんか知っとんじゃろ!? じゃけん,ここで祈りば!!」
石倉「よせ…」
「ばってん!!」

フォォォォォォォォ

メーテル「もう…行かねば…」
「待たんね!!」

メーテルは立ち去ろうとする。だが立ち止まり,話を続けた。

メーテル「地図にも載っていない,建造中の星があるそうです。機械と人間の調和を目指す,今はまだ小さな星。あなた方の話を聞いて,そんな星を思い出しました」
ゼロ「機械との,調和…」
メーテル「あなたの言う希望とは,たとえば,その星のようなものなのかもしれません」
ゼロ「その星の名は…?」
メーテル「テクノロジア」

999号内にて。

メーテル「ゼロ…次に会うとき,私の服は悲しみの黒に染まっているかもしれない。けれど,どんな旅になっても信じましょう。あなたを。希望を」
メーテル登場しましたね。今回は服が青かったです。 テレビアニメとして999号が登場するのも,ずいぶん久しぶりな気がしますね。

○すごいよ!! 議長さん
議長の回想。

女友達「そう,やはり老いて醜くなる自分に耐えられなくなったのね」
議長「もっと早く言えば,美しい体が残せたのに……」

現実。

議長「何をいつまでも怯えているのだ……もういい,私でなくていい。私には,地球にはゼロがいてくれる。せめて私は標となろう。彼と未来とを結びつける標に!!」

場面変わって,ヘルマティアのいる要塞(のようなもの)。 警告音。

クルー「ご報告します。機密ファイルに不正アクセスが…」
ヘルマティア「好きにさせろ」
クルー「は…しかし…」

場面変わって地球連邦,議長の部屋の前にて。

機械化兵「この部屋か…」
機械化兵「ロックコードが書きかえられています」
機械化兵「かまわん。突入準備」
機械化兵「ジャッキ準備よし!」
機械化兵「回避」

火龍にて。

ゼロ「議長との連絡は」
フェイズ「応答ありません」
マリーナ「こちらの調査要綱は受理されていますが」
ゼロ「どうした,議長…」

再び議長の部屋の前。議長は何かデータをダウンロードしていた。

機械化兵「いたぞ。急げ」
機械化兵「開いたぞ。動くな」

議長は軽やかに機械化兵をかわし,部屋の外へ。

機械化兵「待て」
秘書「議長!!」
議長「あなたは!」
秘書「あちらへ!! お早く」
機械化兵「貴様,そこをどけ」

秘書は議長のために部屋の入り口を自らの体でふさぐ。機械化兵は銃撃を食らわすが,それでも秘書は部屋をふさぎ,仁王立ちしていた。

議長「すまぬ」
機械化兵「まずい…」

隙間から発砲。議長の頭へ命中。議長は倒れる。

機械化兵「やったぞ」

議長は頭を撃たれながらも,なお,立ち上がり,走り出す。

機械化兵「何」
機械化兵「下だ。下に向かったぞ」
機械化兵「他のフロアも警戒にあたらせろ」
議長「ゼロ! ゼロ!! 聞こえますか」
フェイズ「超可及的緊急連絡。外部端末により通信が強制的に解放されました」
議長「ゼロ…ゼロ!!」
「議長の声ばい」
ゼロ「俺だ」
議長「ゼロ…」

モニターに議長がうつる。だがその顔の傷跡に一同驚く。

マリーナ「キャァ」
ゼロ「議長!! あんた,その顔!!」
議長「時間がないわ。用件だけ伝えます。大マゼラン星雲の果てに,そこにテクノロジアはあります。あなたがたの見た巨大なものの正体…その名はヘルキャッスル!!」
一同「ヘルキャッスル!?」
議長「ゼロ,ヘルキャッスルから…ヘルマティアから地球を守ってください!!」
ゼロ「ヘルマティア……そいつが地球を!?」
石倉「なぜだ,機械化人のあんたが,なぜそんなことを願う」
議長「人間の心を残してしまうと…何かと苦労するのよ。あなたたちを騙しつづけてごめんなさい」
ゼロ「言うな。あなたは間違っていない」

通信が切れる。

ゼロ「議長!!」

議長は通路を通ろうとするが,それを発見した機械化兵が銃撃。通路が破壊され,議長はそのまま落下。

機械化兵「いたぞ」
機械化兵「上だ。落ちるぞ。撃て,撃て」

落ちる議長を的に,機械化兵の銃撃が続く。議長は無数の弾を受け,地面に叩き付けられてしまった。

機械化兵「やったか」
機械化兵「もはや生きてはいまい」
機械化兵「各自銃口をそらすな。機能停止を確認次第,回収に移れ」

議長「あ……美しい……こんな(聞き取りできませんでした)……ゼロ……朝日が昇ります……」

ヘルキャッスルにて。

ヘルマティア「くくくくく…来るがいい。どこまで来れる。どこまで私の首に詰め寄れるのだ,ゼロよ。くくく,ふふふふふ」
議長さんってば,何気にすごいですな。顔に似合わずあんな動きを…。 マリーナよりすごいんでないかい?(笑)

○最後のCM
・YAMAKASI
・AT-X

○【予告】
ワープ航法が使えない火龍。だが銀河鉄橋を渡らねばならない。生きとし生けるものたちの最後の希望の星テクノロジアは見えるか!?
次回コスモウォーリアー零「銀河の涯」お楽しみに。

○ちょっとした感想
予告上では,作画がまたもやヘナチョコでした。3話なみにヤバいのだろうか。 予告。これを見て,次回が心配になったのは私だけでしょうか。

「あの作画ば,なんね!!」
雷砲術長もこう申しております。

ゼス・ヴォーダーさん,登場してたのにクレジットなしなのはかわいそう…。

今回,かなり面白かったです。 1点気になったところとしては,冒頭,議長とゼロとの通信中に, ゼロの口部分が数コマ抜けていたことくらいかな。


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